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MIHO NAKAYAMA LIVE 1999 "manifesto"
LIVEHOUSE REPORT


東京 Sweet Basil 139 1999/10/30

By sachi
極度の緊張状態のせいか、その日の私は、会場に入る前から、かなりハイテンションだった。ジッとしていられない。落ち着きがない。つい隣の人に話し掛けてしまう。うなってみたり。ため息をついてみたり。

Sweet Basil 139。
ここが東京でのライブの会場となる。まだ比較的新しい六本木のレストランである。

この日の中山さんの入りは、15:20頃。軽自動車での登場に少し意表をつかれたが、地元の東京、余裕の登場である。

少し時間があったので、仲間たちとアマンドで時間をつぶしていた。17:30頃、再び会場前に行くと、既に多くの人たちが集まってきていた。このくらいからかなり緊張感が高まってくる。コンサート以来数週間ぶりに会う仲間たちと話をしながら、自分で歌うわけでもないのに、極度の緊張感。
順番に整理番号が呼ばれ、次々と会場へと入っていく。仲間たちも、それぞれの思いをかみしめながら、会場へと入っていく----。

会場にはびっしりと椅子が並べられていた。400席くらいだろうか?縦に長くなっており、最終列は思ったより遠い(それでもかなりの近さだけど)。その中で、6列目を確保。楽器の並ぶ小さなステージは、もちろん肉眼で楽々見えるくらい近い。小さな会場と、観客みんなの緊張感と。普段のコンサートとは、全然違った雰囲気。まだ時間はあるのに、多くの人が席についていた。

開演時間を過ぎ、いい加減緊張がピークを迎えた頃、会場が暗くなり、ステージ上に4人が現れた。リトルクリーチャーズのメンバーと中山さんだ。中山さんは黒いロングスカートと、上は茶色?黒?グレイ?ライトによって色が変化するラメ入りのノースリーブ。

一曲目の前奏が流れる----アレンジが違うせいか、なんの曲だかわからない。なんだか、クリーチャーズって感じのアレンジ。そして、歌がはじまる----「(ハート)Smoke」。歌っているというよりは、語っている。ささやいている。この曲を生で聴けるなんて!! 時々、変なところで力が入って気になったけど、緊張している?他の会場では、一人一人を見てくれるって話だったけど、今日の中山さんは、どちらかといえば、視線がみんなの少し上あたりを泳いでいる感じ。

「あきるまで」の前奏が始まる。
……背筋がゾクゾクする感覚。あの奇妙な曲を中山さんが歌ってる。すごくカッコいい。1番は音がちょっと不安定で大丈夫かしらと心配したものの、2番はなかなか。サビの部分を響かせて。声もちゃんと出てたみたい。この曲はかなり歌いやすいキーなのかな?
「Mark」は噂通り、ドラムがむっちゃカッコいい。なんか特徴的なリズムに釘付け(笑)。
前奏を聴いて、なんかウレシくなった次の曲は「SEVILLANA」。新幹線の中で呪文のように覚えたスペイン語の部分を、試しに一緒に歌ってみた。…歌えなかった(苦笑)。

MCが入ってメンバー紹介。
「では、一人一人紹介していきたいと思います。ドラムス&ギター 鈴木正人…あ、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん」
ドラムスといいながら、向かって左側のキーボードの鈴木さんを紹介してしまって、慌てる中山さん。やっぱりアナタ、緊張してたのね(笑)。
「じゃ、こっちから。ドラムス&ギター 栗原つとむクンです」パチパチパチ
「ん〜っと、じゃあ、こっちにしよう。ギター&ベース 青柳たくじクンです」パチパチパチ
「そして、キーボード&ベース 鈴木正人クンです」パチパチパチ
てな感じでリトルクリーチャーズの紹介があったけど、みんなを〜クンと呼ぶ中山さんがなんだかお姉さんっぽかった(笑)。

引き続きアルバムの曲…と紹介されて「ビジソワーズフラワー」。
実は、この曲、私が一番楽しみにしていた曲だったりする。自分で歌うとサビの部分がどうしても音がとれなくて、難しい。おまけに高音!!こんな曲、中山さん歌えるの?!と一番心配だったりして(失礼!!)。
ところがね〜。「ここ〜ろの〜、れいせいス〜プ〜」の部分とか結構キレイに響かせてた。う、歌えるじゃ〜ん(感涙)。
そして、「Time After Time」。またまた背中がゾクゾク。頭がシビれてきた( 注)決してビョーキではアリマセン)。
続く「Sweetest Lover」はもう我慢できず。涙が…(苦笑)。隣に座っていた「P.S.I Love You」好きのCちゃんにツラれたって話もあるけど(苦笑)。久々に生で聴いたこの曲にホント大感動。

「今度は青柳クンが歌ってくれます」

というわけで、青柳クンが歌ったのはクリーチャーズの曲。残念ながら、私の知っている曲では無かったんだけど。なかなか軽快でさわやかな曲。カフェとかでかかってそうな。…ところでさ、青柳くん、一番後ろのベースの席のまま歌ったので、ちょうど私と中山さんの延長上。このときばかりは、お願い、美穂ちゃん、ちょこっとどいて…なんて思っちゃったりした(苦笑)。2番は中山さんも歌に加わってなかなかGOODな雰囲気。この競演は、むちゃくちゃウレシイかも。

そして、MC。
「ライブハウスは生まれて初めてで、最初すごくビビッたけど、何度もやっていろんなことがダイレクトに伝わるので気持ちいい。いっしょにやっているクリーチャーズもすごくいいので楽しい。」みたいなことを言っていた。
「またちょこちょここういうライブをやりたいと思うので、たまにはこういう私を見に来てください」とも。

次は過去の曲を…とのお言葉のあと。前奏からは全然予想がつかない「不意のKiss」。何をかくそう、この歌、私は大好きなのだ。私のための選曲?!などと気をよくしつつ…(笑)。しかも、間奏のジャズっぽいアレンジが思わせぶりで、まさかこのままジャズっぽい「不意のKiss」?!なんて思ったりして(笑)。どっこい、歌が始まったら、元のスローバラード調に戻ったけど。この歌もささやかれているみたいでGOOD。このテンポの曲を歌いこなせるってすごいよね。
「Espresso'n Milk」。アルバム「manifesto」の中で一番すんなり耳に入り込んできた曲。軽快で楽しげで。この曲もなかなか歌いやすそうに歌ってた。横になんかあるなぁ〜ってずっと思っていたけど、ここで片手にマレットを持ってグロッケンを叩いてた。う〜ん、いっそ両手で叩いた方が多分叩きやすいと思うんだけどね(笑)。ちょっと手先が忙しそう。
次はなんだか軽快なノリのいい前奏。何だろう〜?と思いきや、なんと「Kiss Kiss Kiss」。少し早めでこのリズム、なんていうんだろう。この曲、あんまり好きじゃないんだけど、このリズムはむちゃくちゃ体になじむ。私の好きな音楽。中山さんの得意そうなノリだなぁ〜と感じる。最後の「言葉も〜もれ〜るぅ〜」だけin tempoに戻るところがまたまたGOODな感じ。これで一気に「Kiss Kiss Kiss」の好感度はUPだろう(笑)。

「東京ということで若干緊張してましたがすぐにほぐれてしまいまして、なんか皆さんの方が緊張しているご様子で…」となんだか丁寧にしゃべっていたような…(笑)。確かに私はむちゃくちゃ緊張していたよ(笑)。
「また引き続き「manifesto」アルバムの中から……聞いてください」しばし沈黙のあと、「あ、違った違った(笑)、やっぱりまだ緊張してるのかな?」…実は、次はまだ過去の曲だったのだ(笑)。

「追憶〜Reminiscence」これまた最初、何の曲かわからなかったり(笑)。う〜む、冬だなぁ〜などと、ワタクシ的な想像力を膨らませながら、聴き入る。すこ〜しだけ、思い入れを込めながら(笑)。
続いて「Simple Things ♯22」静かな雰囲気で、静かにフレーズが流れて。〜ペディキュアのmanifesto〜新しい、挑戦への声明…。ステージのラスト。

4人がステージ上からいなくなると、それまでの拍手が一定のリズムを刻みはじめる。アンコール。
声援はないけれど、小さい会場で手拍子が一つになって。きっちり、乱れることなく、同じ音を叩く----。

アンコール「Stardust」。コンサート最終日のホール以来、きっと歌ってくれるんじゃないかと期待していた曲。
しっかり自分の歌として歌っている中山さんがそこにいた----。
「アタシと私」でやりたいと言っていた99年クリスマスの「Stardust」ライブ。あれから2年経って、中山さんが実現させたこの「manifesto」ライブ…。願いがどんどん叶っていくね。少し、目頭が熱くなったりして…。

ダブルアンコール…。
「私達まだ持ち歌少ないんですよ。最終日という事で一生懸命考えたんですけど浮かばなくって…、でもせっかくだからいろいろ考えて…。皆さんも知っている曲だと思いますので、よろしかったら一緒に歌って下さい」
日本を代表する名曲「上を向いて歩こう」
歌がはじまると、なんと自然に手拍子が。まわりからは、いっしょに歌う声が聞こえてきた。私も小さな声で歌ってみた。会場は、小さな一体感に包まれた…そんな気がした。

そして。
歌が終わると、みんな立ち上がってステージ上の4人に惜しみない拍手!!
スタンディング オベイション。

拍手の鳴り響く中、ライブは、終了した-----。

今日の中山さんは、立ち上がりやはり音程的に不安定で、高音もちょこっと不安。もう少し声を支えきれたらむちゃくちゃいいのに〜と思ったところもあったけど、それでも、思ったより声も出ていたし、歌に緊張は感じなかった。
ホールコンサートとは全然違う雰囲気、「中山美穂」のライブ…というよりは、新しいバンドのライブといった感じ。リトルクリーチャーズの音のすばらしさに引き込まれたし、それに乗っている中山さんの歌声にしびれた。
ファンの有無を問わず、みんなにこんな中山さんを見て欲しい。強くそう感じた。


ライブハウスツアーの情報が「ぴあ」予告で流れてから、自分として、どうしてもこのライブに参加したいと思った。「ぴあ」に電話をかけて情報を仕入れたり、ファン仲間で情報交換したりして対策を練ったり。通常、したこともないような前準備をした。

「ぴあ」のスーパーリザーブシートでの購入。
一体、どれくらい応募すればチケットを確保できるのだろう。
そんな不安のもと、「ぴあ」の売上にかなり貢献しながらも、名古屋での全敗。質より量を優先した罰か。結果のわかる最終期限であった10/12、ポストの前で一人、座り込んで泣いた----。

コンサート最終日の中野で、仲間の一人に10/30のチケットあるけど、来る?と誘われた。
…思わず、絶句。信じられなかった。自分がライブに参加できるという事実が。一瞬間を置いたあと、二つ返事で応える。
「行きます!!」

そんなこんなで入手したチケットだった。
このライブへの思い入れは、みなそれぞれにあるのだろう。
参加できるはずのなかったライブへの参加……譲ってくれた仲間への感謝と、それだけ一生懸命になったことを後悔させないステージを見せてくれた中山さんへの感謝の思いでいっぱいである。


Special Thanks to ひまわりさん、Okkyさん、そして、お友達の皆さん

OVER THE MOON