海外で差別されたこと ありますか はだかの"名誉白人" 佐藤育代 著(主婦の友社) この本は、海外で受けた差別について書かれています。 旅行中のちょっとしたものから、転勤、留学その他もろもろ暮らしていく中でのこんなことがありました的な打ちあけ話まで。いろいろな人たちの話が取り上げられています。 アジアの中の日本人である以上、海外である程度過ごしたことがある人ならば、軽いものならば、誰でも1度くらいは経験しているのではないでしょうか? たとえば、レストランの非常に悪い場所に案内されたとか、ホテルであまりよくない部屋に通されたとか。 私もはじめて海外に行ったときは、英語がほとんど話せず、インフォメーションのお姉さんにも、ホテルの受付のお姉さんにもバカにされてた気がします…っていうか、これって結構思い込みなんですけどね(苦笑)。最初は、ホントに英語が耳慣れなくて、自分の中に後ろめたさもいっぱいあって、相手は何を言っているのか全然わからなくって、さらに、部屋もトイレのドアがちゃんと閉まらないとか水まわりがあんまりよくなくて。…なんかこれって差別じゃないの〜?とか感じちゃったわけで。どうですかね?これって差別ですか?偶然ですか?(苦笑) ま、私の体験は全然差別とも言えないくらいのものなんですが、この本に書かれていることは結構すごいです。 やっぱりいろんな国で、いろんな体験をされている方がいらっしゃるのです。そして、差別された経験というのは、時としてあまり口にしたくないことが多い…なかなか教えてもらえる内容ではないんですよ。そんなとこから、結構貴重な体験記だな…と思います。 差別ってどんなだろうっていう好奇心もありますが、こんなことがあるかもしれない…みたいな心構えにもなるような気がします。もし、これから、海外に住む予定のある方など、こんなこともあるんだ…という認識のために読んでみてはいかがでしょう。もちろん、それを読んで、偏った考えを持ってしまうと、それはそれで逆効果だと思いますが。それがコンプレックスになって、せっかくの世界が狭くなってしまっては元も子もないですからね。 こういう本を読むと、あるいはこういう体験をすると、自分がアジア人であるということを真剣に考えるのではないでしょうか。そして、本の中で、作者も言っていますが、「差別されているのに、差別する日本人はもっと恥ずかしくて滑稽だ」ということ。差別されることの痛みなんかも、感じてほしいです。「いじめ」にも通じる話だと思います。 …って、話しはじめると、だんだん論点がずれてきて、大きくなるのは、私の最大の欠点ですね(苦笑)。 そんなわけで、一度ぜひお試しあれ。きっと、自分にプラスになることでしょう。 |