永遠のスイス登山鉄道
池田光雄 著(東京書籍) 今回ご紹介する本は、スイスの登山鉄道に関する本です。 著者の池田氏は、鉄道雑誌の編集からフリーライターになった方で、スイスは1980年から定期的に取材をしていて、スイスの鉄道・宿については第一人者と本に紹介されているほど。その著書も「スイス・アルプス鉄道の旅」「アルプス氷河急行」「アルプス登山鉄道」などなどスイスに関するものが数多くあります。 さて、私がこの本を買った理由ですが、スイスが好きとか、登山鉄道に乗りたいとかいろいろありますが、一番大きな点は、フルカラーで写真が美しい点にあります(笑)。スイスなんて、山ばっかりで何もないじゃんって思うかもしれませんが、せっかくの自然。その色合いがまた素晴らしいっ!てのがワタクシの持論であります(笑)。 スイスは本当に色彩の美しい場所だと思うのです。山、湖、空もそうですが、街並みも、花や噴水などなどに彩られて、お伽の世界のよう(笑)。なんていいながら、街はベルンしか行ったことがありませんが(苦笑)。 本の中では、スイス登山鉄道のいろいろなルートについて紹介されています。 ユングフラウ、マッターホルンと、私もいつか行ってみたいと思う場所がたくさんあるのですが、その中でも絶対に乗りたい路線があります。それは、スイス東南部イタリア国境に近いベルニナ・アルプスの核心部を貫いて南のイタリア領ティラノに抜けるレーティッシュ鉄道ベルニナ線。スイスの中でも、もっとも風光明媚な車窓景観を持っていると定評の高い路線です。この本でももちろん紹介されていて、まるで自分が電車に乗っているかのように、なかなかリアルな体験記となっています。 ところで、このベルニナ線、箱根登山鉄道と姉妹都市ならぬ姉妹鉄道であること、ご存知でした?(笑)サンモリッツの駅に行くとカタカナで書かれた白木の駅名板があるのです。姉妹鉄道になったきっかけは、箱根登山鉄道がベルリナ鉄道を模範として作られたところにありますが、これは結構興味深いですね。是非、サンモリッツ駅に見に行きたいところです(笑)。スイスは遠いなぁ〜という方は箱根の強羅駅に行ってみましょう。ベルニナ鉄道から寄贈されたカウベルがあるみたいですよ。そして、箱根鉄道には、「サンモリッツ号」「ベルニナ号」というのが走っているそうです。もちろん、ベルニナ線にも「箱根号」っていうのが…(笑)。そんなところで、突然「箱根号」に遭遇したら、結構笑っちゃいそうですね(笑)。 他にも変わった鉄道について紹介されていたり、スイス鉄道旅ガイドなんかも載っていたりで、鉄道好きにはかなり満腹な一冊(笑)。ご興味のある方は、ぜひご覧あれ。 1994年発行なので、少々古いのがタマニキズですけどね(苦笑)。 |