ピーターラビットの村ひとり歩き
岩野礼子(祥伝社黄金文庫) 作者の岩野さんは、ピーターラビットと出会って、湖水地方が気に入って、イギリスに住み着いてしまった人である。 湖水地方にほれ込んでそこに住んでみようと足しげく通ったときのお話が書かれている。何度も何度も訪れているので、知り合いも多く、その内容は、ホテルやお店だけでなく、そこに住んでいる人たちとの交流にも及んでいる。 ピーターラビット。この本、読んだことあるだろうか?私も子供の頃、ミニブックを持っていた。5冊セットになってたような気がするが詳細は全然覚えていない。この本を読んだとき、ちょうどオークションにピーターラビット全巻セットというのが出ていて、落札しようかと思ってしまった。思いのほかにライバルがいたのでやめたけど(笑)。 そんなわけで、私にはあまりピーターラビットに対するこだわりというものは無いのだけど、この本を読んでいたく気になる場所となったのだ。湖水地方。ロンドンに滞在していたときに、ロンドンから1日旅行というのが出ていた。かなりハードスケジュールだったので行かなかったけど、今となってはなんで行かなかったのかと思っている。 岩野さんのこだわりは、ビアトリクス・ポターと関わるいろいろな面に向けられていて、さらに詳しかったりする。また、現実に合わせて、ピーターラビットの世界も。ピーターラビットに出てくる納屋や農場などはわりとモデルになった場所があるようで、絵本を読んでから行くと、結構面白そうだということもわかった。 ピーターラビットというなんのことはないただの絵本の世界だけど、背景を知るとそれまでより2倍は楽しくなる。さらに、著者の素顔やそれに関わった場所がその近くであれば、さらに…。そんな具合に世界は広がっていくのだろう。 イギリスといえば、同じように小学校の頃よく読んだ本で気になる物語がある。それはくまのパディントンシリーズ。私はそれが大好きだったので、初めてパディントン駅で大きなパディントンのぬいぐるみを見たとき、少し感動した。 こういう一つの主人公たちにこだわって、旅を作っていくのも面白いと思う。 「コンセプト旅行のススメ」に計画でも作ってみる?(笑) |