錦帯橋と宮島巡り(山口−広島) by sachi 宮島に行きたいと最初に言い出したのはいつだったか。多分、昨年のはじめではなかったか。だいたい私は口ばっかりなので実現することは少ないのだけど、今回は結構真剣に取り組んだ。日本三景はまだ一つも行ったことがない。これを逃したら、一生行かないぞ…みたいな意気込みで(笑)。 宮島に行くなら近辺でもう一つ見所を!ということで、なんかのツアー行程を見ながらどこかいいところないかな〜と目についたのが錦帯橋。個人旅行で行くと行きにくいのかな…なんて調べていたら、JRで20分で行ける距離。温泉に行きたいという友人の意見を尊重し温泉を探していたら、ネットで錦帯橋温泉なるホテルを発見。もうこうなったら、ここしかないでしょ!ということで、宮島-錦帯橋温泉プランを提案した。 <岩国> 4月の連休前の土日。桜のちょうど終わった頃。9時過ぎの新幹線で新岩国に向かう。のぞみで広島まで行ってこだまに乗り換え。新岩国に到着したのはちょうどお昼ぐらいのタイミングだった。 まずはホテルへ行こうということで宿泊予定の「ホテルかんこう」へ。ここは錦帯橋のすぐ目の前のホテルで観光ポイントとしては最適。しかも温泉(笑)。バスで行けるけど、4人だしタクろう!と最初から思っていた。タクシーで1600円余り。ちょこっと高くついたかな…(苦笑)。でも、みんな気にしていないみたいだからまあいいか、と(笑)。 ホテルについたらまだチェックイン時間前だったのだけど部屋の用意ができるのでチェックインOKと言われた。部屋に案内されたけど、なかなか落ち着く和室で。いいかもね〜なんてご機嫌(笑)。お茶を入れてもらってついつい寛いでしまった。 分刻みでスケジュールをたてた(爆)ので、次の行程 昼食へ。途中でなかなか面白そうな家具屋さんを発見。おじさんに「ぶちまけるき」と言われふらっとしたが、まずは予定通り食事に行くことに。既に行くお店はるるぶで決めていた。ところが、行ってみたらお店の雰囲気が???って感じ。友人たちのお気に召さなかった様子。結局通り道で気になっていた「半月庵」で昼食をとった。ここは「おはんの宿」とあるだけに岩国の作家宇野千代さんの絵や言葉が飾られていた。郷土の味を…ということで「岩国寿司」を食べる。岩国寿司はここらへんのお殿様吉川(きっかわ)家ゆかりのお寿司で別名「殿様寿司」と呼ばれる当時の高級料理。酢飯と青菜、椎茸、錦糸卵、えそのでんぶなどの具を並べ、3段、4段と重ねていくもので、最後に蓋の上に全体重をかけて踏み固めていくそうだ。半月庵のお寿司は写真のように2段だった。 食事を済ませたら次は「うまもん つけもの物語り館」。ついてみたら考えていたのとかなり違って小さなお店。お客も全然いないのでちと入りづらいなぁ〜と思ったけど、勇気を出して(笑)入ってみた。「ご試食をどうぞ〜」と言われ、遠慮なく。てか、これが目的って話もあるが(笑)。いくつか食してなかなか美味しかった。結局白菜漬けを購入。買う予定じゃなかったんだけど(爆)。 そして、いよいよ錦帯橋へ。一度は見ておきたいと思っていた橋なので、とても嬉しい。3月に架け替えが終わったばかりの橋は新しい木の色合いでとても綺麗だった。架け替えはニュースで知ったのだけど、やっぱり今年は観光客が多いそう。行くと決めたときはそんなこと全然知らなかったんだけど(笑)。川原へ降りていくとやけになつっこい猫がいた。三毛。かわいいけど、正面から撮らせてくれなかった(苦笑)。 錦帯橋は往復で300円。あとで仲居さんに聞いた話では、岩国城側に住んでいる人たちにはあちら側には学校等が無いため年間110円の定期券があるらしい。但し、街側に住んでる人たちは観光客と同じように通行料を支払うとか。階段状の橋で写真のように半円の山がいくつかある。なかなか面白い。なんか飾りの橋っぽい。普通に使われる生活橋とは思えない。だが、実はこのカタチが洪水に流されない秘密の構造なのだ。 錦帯橋を堪能して対岸へ。渡ったところに「むさし」というソフトクリーム屋があった。種類がたくさんあって、私は「夏みかん」味を購入。なかなか美味(笑)。私はソフトクリーム好きなのでちょっと嬉しい(笑)。ソフトクリームを食べながら、公園のようなところを抜けていくと猿回しがいた。お猿が自転車に乗ってまわっていた。この前の門司でも見かけたけど、なんか楽しい。猿回しに気をとられてうっかり山口県文化財の「香川家」の説明書きを読み忘れ(苦笑)。なんのことやらわからぬままに歩いていたら白蛇観覧所があった。白蛇というのは岩国市内の限られた場所にしか生息しないという国の天然記念物。珍しいので見ておこうというわけで覗きに行ってきた。アオダイショウの突然変異らしいが、少し黄色がかった白。一匹元気なコがいて首を伸ばして舌をチラチラ。なんかいかにも蛇っぽかった(笑)。白蛇観覧所を過ぎるとすぐにロープウェイ乗り場があった。20分に1本らしくちょうど出たばかりだったのだけど、他にも急ぎのお客さんとかがいて一緒に乗せてもらえた。 上に着くと平坦な道と小さな山道。一緒に乗っていた地元の人っぽいおじさんが「岩国城ならこっち!」と山道の方へ歩いていった。どちらからでも行けるようだが、もしかして近道?とか思いながら、みんなで山道の方を歩いた。森林浴!って感じの山道で、柵とかが無いので落ちたら怖いよなぁ〜なんて思いながら(笑)。最後の方階段とかもあってちょいキツめだったけど、日ごろ歩いているので大丈夫(笑)。友人に「意外と体力あるね」とか言われつつ岩国城に到着。しばらく外から岩国の街を撮影。黄色いお腹の野鳥がいて、野鳥紹介の中に見つけるも名前を忘れてしまった(苦笑)。岩国城の中は武器とかそういったもの、骨董品展示がメインながら、一番興味を引いたのは各地にあるお城の写真。日本にはお城がたくさんあるのだな、と。次は姫路城へ行くぞ!なんて思いつつ(笑)。展望室からの眺めはなかなか絶景で、岩国全体を見渡せたような気がする。錦帯橋がおもちゃみたいに小さく見えるのが印象的。 ロープウェイで山を降りると、ツツジ満開の一角を発見。近づいてみる。錦雲閣という建物のあたりで非常に綺麗だった。さらに向こう側吉香神社の方に綺麗な一角があった。お堀のようなところで白鳥が飼われていた。背丈以上もあるツツジが葉が見えないくらい満開に咲き誇っていた。水面にツツジが映って美しい。歩いていたらちょうど係りの方が白鳥に餌を与えたところだった。美しい姿とは裏腹にバクバク食事をとっているのが不釣合いでおかしい。白鳥ってかなりがっつく生き物なのね?(笑) お堀を渡ったところに徴古館があり、ちょうど牡丹園が花盛りだった。牡丹とツツジがすごく綺麗で思わず立ち寄ったが、結局徴古館には入館しなかった(苦笑)。徴古館の前でまたまたなつっこい猫に遭遇。岩国の猫は寄ってくる子が多いな、と(笑)。 だいたい予定通り観光を終え、17時過ぎくらいに休憩しに「ルカ・ヴェヌス」へ。徴古館からはわりと近く、菖蒲園をまわってすぐだった。るるぶに和風カフェと書いてあった「ルカ・ヴェヌス」はトンボ玉や焼き物などの小物が置いてある雑貨屋さんでかなり欲しい感じのふくろうがいたんだけどちょいと高価だったので諦めた。カフェでは折角だから変わったものに挑戦!と抹茶ラテを注文。これは抹茶に蜂蜜と泡立てミルクが入っているのだけどなかなか美味。グリーンティの甘さが許せない私でもこれはマジで美味しいと思った。一緒に食べたチーズケーキもGood。普通のお抹茶を飲んだ友人が「ラテにすればよかった」と悔しがっていた(笑)。お店を出たところでまたまたなつっこい猫に遭遇。今日は全部で5匹。猫の多い街なのかも?なんて(笑)。 予定をすべてこなし、まだ時間に余裕があったので、お昼に見つけた家具屋さんに行くことにした。おじさんはまた「ぶちまけるき」って岩国弁で声をかけてくれたけど、夕方でだいぶテンションが落ちていて大丈夫かなぁ〜?って感じ。見るだけのつもりだったけど、倉庫の奥まで見に行って、手ぶらでは帰りづらくないかい?なんて個人的には感じていた。そんな中、友人が気になる棚とテーブルを見つけた。最初はどうしよう?って感じだったけどシンプルでなかなかイイ感じ。こういうのって探してもあんまり無いんだよねなんて話してるうちにかなり本気になってきた。おじさんに送ってもらえるか確認すると、買ってくれるなら送料サービスするよって。そこから価格交渉に。いやはや、おねーさん達、すごいんだわw。結局なんだかんだ言って12000円の棚と12000円のバタフライテーブルを両方とも8000円ずつ。つまり全部で8000円の値引き!さらに送料タダ!もう一人の友人も同じ棚が欲しくなって棚だけ購入。それも8000円で売ってくれた。友人は遠慮して「棚だけだから」って言ったんだけど、おじさんは「いいよ」って。後で息子さんに話したら、息子さんが「え?」って顔をしていた(苦笑)。もしかして、まけすぎちゃったんじゃない?丸太を切り出したようななかなか座りよい一人用のベンチが欲しかったけど、置くとこないぞと私は諦めた。 ホテルに着いてエレベータの中で担当の仲居さんに会った。今日は団体さんが多いらしいので、この時間帯は温泉が空いているらしい。夕食を30分ずらしてまずは温泉へ。ちょうど窓際にヤマツツジが見えていい眺め。久々の温泉でとても気持ちよかった。食事も郷土の味中心のつくりで量は多めながら美味しかったし。またしても岩国寿司が(笑)。お布団を敷きにきてくださったおじさんからは錦川の川原で映画「梟の城」が撮影されたときの話なんかを聞いたり、誰それが来たとかそんな話で盛り上がった。夜の錦帯橋ライトアップもきれいで。お土産には柳井産(笑)の唐辛子ごまふりかけをホテルの売店で購入。家族にはなかなか評判がよい。心地よい疲労感で岩国での一日は終わった。 <広島> さて今日はいよいよ念願の宮島である。タクシーで錦帯橋を後にし、在来線の岩国駅へ向かった。宮島口まではJRでほんの20分。あっというまだった。宮島口駅で宮島までの船の切符が売られていたので、そこで往復を購入。桟橋までは歩いて5分程度。桟橋についたら、船は行ったばかりだった。もう一つの船で行こうにもJR用の切符を購入していたので他は選択できず。しばらく船待ちだった。 船で宮島に近づくと、大鳥居を見せるように大きくまわってくれた。心配した潮も鳥居まではちゃんときていて、神社までは達していないため満潮時の感動は味わえないものの、そんなに悪くない状況。事前に潮の状態を調べようと思ったけどうまく探せなかった(わかってもスケジュール調整不能だったに違いないけど(苦笑))。 島に上陸すると1頭の鹿を見つけた。4人で思わず撮りまくったわりに、駅の外まで出てみるとは野生?の鹿がたくさんいて観光客に馴れているせいか寄ってきた。神社の方にも沢山いて、なんだ、こんなにいるのか、と(笑)。なんか普通に木の下なんかに座ってたりして。 お店もいろいろとあったのだけどまずは厳島神社へ。世界遺産にも登録されているこの神社は思ったよりも大きく綺麗だった。観光客も多く、おー、観光地や!って感じ(笑)。境内を順路どおりに見てまわって、ちょうど本社祓殿の屋根の修復をしていたのだけど、奥では結婚式が行われていた。こんな観光客の多いところで結婚式とはなかなか勇気がある!なんて(笑)。 神社を出て少しまわりを歩いていたら、焼きガキのお店が。私はカキが大嫌いなので、みんなが食べている間、お団子でも食べよう!と他を歩いていたら、ミィミィとかわいい鳴き声が聞こえて来た。神社の柵の中側が少し崖になっているのだけど、そこに生後1ヶ月程度の子猫がいたのだ。親猫はちらっと見えたところによると別の子猫を連れて移動してしまった。置いていかれたのか、はたまた次に連れに来てもらえるのか。子供たちなどが見ている中、不安で不安でたまらないといったようにミィミィ鳴いている。途中で崖から落ちちゃったんだけど、一瞬静かになってまた鳴き声が聞こえて来た。場所を変えて見ていたら、動いていたので少し安心。子猫に気をとられてお団子を食べ損ねた(苦笑)。 お昼は「花菱」という店でタイ釜飯を食べた。宮島の名物はアナゴとカキなのだけど、私はどちらもあまり好きではないため、他のお店だと食べたいものが無い。少しわがままを言わせてもらった。タイ釜飯は2400円と昼食には少々高めだったけど、これはもうむちゃくちゃ美味しかった。とてもオススメだ。 お土産には柚子醤油が買いたい!という友人のリクエストで「醤油屋」へ。るるぶをロッカーに置いてきてしまったので場所がイマイチわからなかったのだけど、焼酎を売っているお店に柚子醤油を見つけた(苦笑)。醤油は重かったので、私は柚子胡椒を購入。これは唐辛子入りで結構辛めながら、焼肉とかにつけてもなかなか美味。 宮島観光を終え、宮島桟橋へ戻る。ここからJRで広島駅までは25分程度だけど、折角広島まで来たということで、原爆ドームを見学に行くことにした。そこで、広島電鉄に乗ることに。この電車は路面電車なので、密かに楽しみにしていた。広島電鉄の駅に行って乗ってみると、それは路面電車ではなく通常の線路で走っていた。あらら?路面電車じゃなかったの?と思ったら、広島市内?からは路面電車に変わっていた(笑)。で、折角路面電車に乗ったけど、もう眠くて仕方なかった(苦笑)。 45分くらいかけて原爆ドーム前に着くと、もう目の前に原爆ドームがあった。写真では伝わらない重々しい雰囲気。見る人側の状況にも寄るのかもしれないが、非常にずーんと重い何かを感じた。ロンドン塔とかで感じた何やら重苦しい何か。昔、霊感が強かったこともあって、少し嫌な感覚。とても写真を撮る気分にはなれなかった。あとで後悔したのだけど(苦笑)。鉄筋の建物が一瞬で姿を変えてしまう爆弾って一体…って感じ。説明のところにはアメリカが落としたことは何も書かれていない。そういうものなんだ…。見るだけでもかなりインパクトのある建物だった。資料館は意外と遠そうだったし、帰りの新幹線まであまり時間がなかったため、そのまままた広電に乗って広島駅へと向かった。 広島のお土産は、慣例どおり?(笑)もみじ饅頭で。広島からのぞみに乗って19時過ぎに名古屋に到着。そんなこんなで、2日間、かなり充実した観光旅行ができた。ツアーで行かなくても、結構楽しい旅行ができるもんだよ?(笑)(料金的にはかなわんかも(爆)) -2004.05.09-
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