旅行のススメ


組曲「グランドキャニオン」


作曲:グロフェ

なんか最近、アメリカづいていますが(笑)。
今回は、またまた教科書に載っていたシリーズということで(笑)。

グランドキャニオンマップ グロフェ作曲の組曲「グランドキャニオン(大峡谷)」であります。
グロフェは、アメリカ ニューヨークに生まれた作曲家ですが、元はL.A.フィルのビオラ奏者でした。しかも、わずか17歳で。その後、のちに「ジャズ王」として知られるようになるポール・ホワイトマンの楽団に、ピアニスト兼編曲者として参加し、その時ガーシュインの「ラプソディー・イン・ブルー」をオーケストレートしたことで一躍有名になります。

ところでグロフェといえば、あの音楽の教科書で見たインパクトの強い顔が印象的。今手元に教科書が無いのでなんともいえませんが、どうも振り向きざまっぽい印象があります>写真。さらに、海坊主のような、迫力。
この組曲「グランドキャニオン」は、彼の代表作とも言える曲ですが、その写真同様、なかなかのダイナミックな作品だと思います。この曲を聴く前に、「グランドキャニオン」の写真をどこかで入手して押さえておいてください。その自然の大きさと景色は、この曲を聴くことによって、イメージが膨らみ、映像となって頭の中に湧き上がってくることでしょう(笑)。

まずは、グランドキャニオンを説明してみます。
実は私はアメリカ大陸には行ったことがありませんので、もちろんグランドキャニオンにも行ったことがありません。
友達から、すごいよ〜とか話を聞きながら、写真を見せてもらった程度です。が、しかし!死ぬ前に一度は必ず行っておきたい場所の一つであります。
グランドキャニオンとは、アメリカ南西部に位置するその名の通りの「大峡谷」で、全長約350km。これは、東京-名古屋間に匹敵する距離です。その雄大さと言ったら!ヘリコプターやセスナなんかで観光に連れて行ってくれるみたいですが、実際に行ったら、どんな感じなのでしょう。自分で撮影した写真なんかをお持ちの方がいらしたら、是非掲載させてくださいね(笑)。…てのは、まぁ、余談なんですが(笑)。

曲の説明に戻ります(笑)。

1.日の出
夜明け前の薄暗い情景から鳥の鳴き声が聞こえ、やがて顔を出してきた太陽がグランドキャニオン全体を徐々に照らしながら昇り、日の出を迎える様子を描いています。

2.赤い砂漠
グランドキャニオンの南部に広がる赤い砂漠を描いた楽章。砂漠が刻々と様子を変化させる神秘的で美しい風景が木管楽器を中心に奏でられます。

3.山道を行く
ラバに乗って山道を行く旅人の様子を描いた楽章。最初の始まりから、「トッポトッポトッポトポポ…」というリズムで、ラバの背中に乗った旅人が口笛を吹きながら凹凸のある山道を、途中で風景を眺めて休んだりしながら進んでいく様子が鮮やかな色彩感覚あふれるオーケストレーションによって表現され、ジャズの手法なども取り入れた斬新なアイディアでユーモラスに描かれています。
この第3楽章は中学の授業で聞いたのですが、ラバがトボトボ歩くところ、走りだすところ、風景を眺めるところなどなど実に想像力を刺激する曲調です。授業の課題で、この歌を聴きながら、この情景を思い浮かべ、物語を作りなさい…ということをやった記憶があります。どんな物語を作ったかは……全く記憶にゴザイマセン(苦笑)。

4.日没
最初、狼の遠吠えが聞こえる中、太陽がだんだんと山の中へ隠れていき、グランドキャニオン全体が色彩をさまざまに変化させていきます。そして最後には日は沈み、夜の静けさが辺りをおおいます。雄大さと美しさにあふれた楽章です。

5.豪雨
グランドキャニオンを襲う嵐の様子を描いた楽章。静かな峡谷に徐々に雨雲が現れ、やがて雷と疾風を交えた豪雨となります。豪雨は猛威をふるった後、稲光を残して遠ざかっていき、その後に雲の切れ間から月が現れてきます。全体の中でも一番臨場感あふれる楽章ではないでしょうか。

さて、彼は曲の中でこのように情景を音楽に再現してくれているわけですが、作曲について、次のように語っています。
「作曲というのは、自然が私に語りかけてくるものを形にするものだ」
このことからも、彼の作品は、この「旅を感じる音楽」にぴったりではないか、とワタクシ密かに思っております(笑)。
彼の作品は他に「ミシシッピー組曲」「ハリウッド組曲」などありますが、一度も聴いたことがないので、さて、どんな感じなのかなぁ〜と非常に興味深いところです(聴かれた方いらしたら、是非レポートしてくださいっ!)。







OVER THE MOON 2