にゃ〜の散歩道の巻  

だいぶこの家にも慣れたにゃ〜。暇さえあれば、庭を縦横無尽に走りまわ っている。うちは古い家なので、庭は結構広くて、木も多いし、池まであ ったりして、ちょっとしたアドベンチャーワールドだ。
たまに「にゃ〜!!」と呼んで現れたその頭にクモの巣がついていたことも(笑)。
葉っぱを体中にくっつけてるのなんて毎度のこと。

それでも、外はコワイのか、庭から出ることはなかったようだ。

さてさて。
はじめて母について、お隣のおじさん家まで行ってみた。はじめは恐る恐る。
でも、大好きな母と一緒だから、大丈夫(隣までだってば(苦笑))。

いつもなら、門のところで引き返すのに、今日は母の後ろについて、チョ コチョコ歩いていく−−−−。
ふんふん、こんなの簡単よ(と、思ったかどうかは定かではないが)。
お隣のおじさんにも、愛敬を振りまいて。

それからにゃ〜は、外にお散歩に行くようになったようだ。
猫というのは、冒険好きで、決まった散歩道を持っているそうだ。どこら へんまで勢力を伸ばしているのか知らないが、外に行くときはきっちり、門 から出て行くらしい(笑)。なかなか律義なやつである。そして、ちゃんと 門をくぐって帰ってくる。全部生け垣なんだから、どっからでも入ってこれ そうなものなのにね(笑)。

sachi家全図 そういえば、この前とうとう裏庭に出没した。
母が裏口から外へ出ると、「にゃ〜…」と声がして、やつがいたらしい。
「あんた、こんなところで何やってるの」
と声をかけたものの、忙しかったのでそのまま。
1時間くらい後に外出するときにも、まだにゃ〜はそこにいた。母はそのま ま外出してしまったが、4時間くらい後に帰宅したときも、まだそこにいた。
しかも、日陰においてあるザルの中で眠っていた。
「にゃ〜?」
母が抱き上げると、寝ぼけてるのかなんなのか。
大好きな母のはずなのに、むちゃくちゃ抵抗して逃げようとした。
「にゃ〜?」
ようやく母だと気が付いて一安心。みょうに甘えだした。
どうも、こいつ、裏庭に迷い込んでしまって帰り方がわからなかったらし い。結構間抜けである(笑)。
その夜、もう一度迷い込んだが、その後は一度も現れていない。


1999.08 up
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