にゃ〜の一番長い日の巻  

その日は、怪物がやってくる日だった。
怪物----いとこの子供 ユウコちゃん 4歳である。夏ににゃ〜くんと少しだけ遊んだ記憶があり、私が年賀状ににゃ〜くん入りのハガキを送っていたので、彼女は今日にゃ〜くんに会えるのを楽しみにしていたというのである。
そして来るなり、「黒いにゃ〜にゃは?」と挨拶もそこそこに聞かれた。
しかし、残念ながら、昼間は家にはいないのである。何度も呼んだが、現れなかった。ユウコちゃんはがっかりしていた。

お昼ご飯が終わると、まだ食べていたおじさんを連れて、にゃ〜を探しに行くという。
仕方ないので、にゃ〜エキスパートの母を伴って、にゃ〜くん探しの旅に出た(笑)。
15分くらいして、一行は戻ってきた。温室にいたらしい。母がにゃ〜を抱いている。
ユウコちゃんは喜んで、にゃ〜にちょっかいをかけていた。

にゃ〜は、どちらかというと、抱かれるのが大嫌い。あまりベタベタ触られるのも、好きではないようだ。
私なんかが触ってると、そっぽ向いたり、噛み付いたり。かなり、自己主張してくる。
ちょこっと心配だった。この子に噛み付いたら、やばいだろうね。やっぱり…(苦笑)。

ところが、にゃ〜は噛み付かないばかりか、あまり反抗もしなかった。
ユーコちゃんが子供だからか、お客様だからか、一生懸命我慢している様子。変な抱かれ方をしても、文句一つ言わず。じぃ〜っと耐えていた(…と目で訴えていた(笑))。
彼女が帰る頃には、とうとう堪忍袋の尾が切れたのか、ちょこっと手加減しつつ、噛み付いていたが(苦笑)。そんななまっちょろい噛み方なのに、彼女に噛んだ噛んだと言われて、思わず、私もにゃ〜をかばってしまった。
大丈夫だって、そのくらい。対して、力を入れて噛んでないからさ。

いとこに、ごめんね、怪物が来て、今日は大変だったねと言われる。
いやいや、にゃ〜くん、よく頑張った(笑)。
ご褒美に、その日のお昼ご飯の余りものの刺し身をすこ〜しあげた。



2000.02.16 up
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