モドキ 登場の巻  

これがモドキくん(笑) モドキとは、近所に6月頃現れた野良猫である。色は黒。顔はにゃ〜そっくりで、思わず「にゃ〜!」と声をかけてしまうほど。違いは、足が短いことと、にゃ〜のように、精悍な体つきではない(←親ばか!(苦笑))こと。
そんなモドキくん、すっかりこの家がお気に入りのご様子。庭の木の下でよく座り込んでたりする。裏口のドアが開いていると、すぐそばにあるにゃ〜のご飯にも手をつける。

にゃ〜のことを話そう。
にゃ〜は、かなり贅沢に育っている(苦笑)。大好物のキャットフードはシーバで、それ以外は好まない。特に好きではないのが、成人病予防用の低カロリーもの。どうしても口に合わないらしく、絶対に食べない。フリスキーも食べるが、最近は飽きてきたようで、あまり積極的には食べない。さらに、お皿に載せたまま時間の経ったものはシケっているのか、絶対に食べない。いつでも、新鮮なものがいいようだ。大好きな煮干しも、腹と背骨と頭は残す。背骨なんて、あんな小さいもの食べちゃいそうなものなのに、実に器用に残すのだ。感心してしまうほど。

さて、モドキに話を戻そう。
その日もモドキはいそいそと裏口から入ってきた。しかし、にゃ〜もその日は自分の食料を残らず平らげていたらしく、その横に置いてあったにゃ〜の食べ残しに手をだした。つまり、古くなったキャットフードや煮干しの頭、腹、背骨等である。
そんなものでも、もちろんすっかり平らげてしまった。そして、裏口にあるモドキの体長ほどもあるごみ箱を背伸びして、覗き込んでいた。その姿があまりにもかわいくて、
「あら〜、モドキちゃん」
と思わず声をかけたら、こっちを振り返り、逃げていった(笑)。

対決! にゃ〜 VS モドキ その夜の食事はステーキだった。ちょこっとずつにゃ〜にあげたら、結構喜んで食べていた。母は食べきれず、たくさんステーキを残したが、にゃ〜にはさんざんあげていたので、それ以上はいらないといった。翌日までにゃ〜のお皿には置いてあったが、すっかり干からびていた。
キャットフード、煮干しの残り物等少々にゃ〜のいらない食料がたくさんになったので、外に置いておいた。
モドキは、ステーキの干物(笑)まで、すっかり食べたようである。
そんなこんなで、「モドキちゃ〜ん」と声をかけても逃げずに、こちらを眺める余裕が出てきたようだ。

ところが、そんな家族との交流は、にゃ〜には面白くないことらしい。
この家は、にゃ〜の縄張り。勝手に居着くことは許さないと言わないばかり、モドキが座っているとにゃ〜がどこからともなくあらわれて、近くで睨み付ける。ある程度の距離を保って睨んでいたのだが、私が覗いていたらそれを心強く思ったのか、ずんずんモドキに近づいて、にゃ〜の声とも思えない低い声でうなり出した。
「う〜、う〜」
とても、お腹がすいたときとかにかわいらしく「にゃ〜」となくにゃ〜の声とは思えない(苦笑)。
結構、いろんな声を持っているのだな…と実感。

6月頃から居着いていたモドキだったが、にゃ〜の抵抗からか、9月には家に顔を出さなくなった。
…ちょっとサビシイかな?(笑)


2000.10.28 up
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