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10月11日(月)
【スケジュール】
 1.AVE!
 2.コルドバの出来事
 3.グラナダへ

AVE!

新幹線AVEに乗ってマドリッドからコルドバへ向かう。なんと言っても第二のテーマはこのAVEに乗ること!AVEがなければだいぶ安価になるところをこれだけはどうしても外せなかった。 AVEに乗らないと! 一度はやっぱり電車に乗らないと(笑)。というわけで、マドリッドのアトーチャ駅へ向かう。アトーチャ駅といえば今年の3月に列車爆破テロで大きな爆発があったところだが、そんな形跡は一切見当たらなかった(というか、どこが爆発したのかよく知らないけども)。とても近代的なきれいな駅だった。 11時発のAVEに乗車予定だったが、駅に着いたのは1時間以上前。荷物の検査等に時間がかかるため、早めに来たとのこと。但し全てはポーターがやってくれるので私たちは自由時間だった。お店を見たり、散歩したりしながら時間を過ごす。マドリッドの現地ガイドの渡辺さんはここで最後とのことだったので記念写真でもと思っていたけど、荷物の手配で忙しそうでお話もできなかった。改札を入り、エスカレーターで降りると、階下には数台のAVEが停車していた。自分の乗る入り口を通り越し、わざわざホームの先頭まで行ってAVEの写真を撮ってきた。いえいえ、滅相もない。決して"テッチャン"なんかぢゃありませんって!(笑) スペインも街と街の間には平原が広がってるようで、見渡す限りの平野がそこにはあった。しかもほとんどがオリーブ畑!これを見ながら母にオリーブオイルを頼まれたことを思い出した(笑)。どこまでも続くオリーブ畑を抜けると1時間半程度でコルドバの駅へ到着。降りてから永安さんから衝撃的な事実が告げられた。
「実は残念ながらこの列車には皆さんの荷物が乗っていないのです。」
???早めに駅には行ったはずなのに???
ポーターに荷物乗った?と確認したら、う〜ん、間に合わなかったよと返事が返ってきたらしい(苦笑)。一つ前のグループがポーターを頼んでいなくてやはり荷物を乗せられなかったみたいで時間がかかったとか。永安さんや現地ガイドのお兄さんは私たちの食事中にバスで戻り、次の列車で来る荷物を受け取って戻るとのこと。急遽もう一人現地ガイドを頼んだそう。
この日の昼食はフラメンケンとメロン。フラメンケンとはスペイン料理で生ハムをまいて揚げたものと聞いていたのだけど、あれはチキンだったと後から誰かが言っていた。私も生ハム??てな感じだったけど、何だった?と今聞かれると実に思い出せない(苦笑)。メロンは甘く、非常に美味しかった。ちなみに永安さんはフラメンケンを見たことがなく、今回は食べられる!と楽しみにしていたらしいが、また縁が無かったようで。昼食は荷物のことがわかっていたので、AVEでサンドウィッチをつまんだらしい。添乗員って大変ダ。


コルドバの出来事

待ち合わせ時間はレストラン前に14時15分。待てども永安さんはなかなか現れない。
突然、前に立っていたスペイン人のおばさんが話しだした。
「私はガイドです。」
顔立ちに似合わず、きれいな日本語だった。
「添乗員さんのモバイルフォンのナンバーを教えて」というので書き留めてあった永安さんのスペインでの携帯番号を見せた。私の字は非常に汚いので思わず日本語で読んでしまったが、ちゃんと理解してくれた。「添乗員さんの名前は?」と聞かれたので「ナガヤスさん」と教えてあげた。
しばらくして永安さんが現れた。イヤフォンガイドをつけて早速話し始めたが、
「現地ガイドといっても日本語のできる人は少ないので、私の方で訳して説明をします」
あれれ?さっき、現地ガイドのイザベラさんは結構キレイな日本語を話したけどなぁ???と思ったところに
「私、日本語しゃべれますよ?」
とイザベラさんが答えた。
「えええぇぇぇ〜っ」と永安さんはすごい驚きようで(笑)。どうも、イザベラさんが日本語を話せることを本当に知らなかったらしい(笑)。そのリアクションがおかしくて、なんだか笑えた。
メスキータのミナレット 世界最大級のメスキータ 結局、イザベラさんが自分でマイクを持って日本語でガイドをしてくれた。
コルドバで有名な旧ユダヤ人地区の白い家並みというのがある。花の小径は美しいと評判であるが、このときはわりと花が少なかった(でもキレイだったけど)。メインの観光はメスキータ。メスキータとは英語で言うところのモスクである。ここは元々イスラム教のモスクとして建てられた。コルドバの地にイスラム王朝後ウマイヤ朝を創始したアブデラマン1世が786年に建設を開始し、その後歴代カリフによって増改築を繰り返した世界最大級のモスク。オレンジの中庭とモスクの部分から成る。カトリックが勢力を握った13世紀前半からはキリスト教のカテドラルとして改築され、イスラムとカトリックの2つの要素が同居する変わった建物だ。増改築が繰り返されたこともあり、建築様式も様々な種類のものが混在している。とても神秘的な空間だった。それを説明するイザベラさんが本当にこのメスキータ、グラナダを愛している、誇りに思っているんだなというのがヒシヒシと伝わってきて、なかなか面白いと思った。オススメといわれた「アンダルシア」という日本語のガイド本(8ユーロ)を思わず買ってしまった。ローマ橋とカオカラの塔

バスへ戻ってまたまた衝撃的な事実が告げられた。
私たちのAVEから1本遅れてやってきた荷物は、なんと今度はコルドバでドアが開かずにそのままセビリアまで行ってしまったというのだ。車でとりに行く!という話もあったらしいが、セビリアで詰め替えられてAVEで無事コルドバに戻り、今は乗っているバスのお腹に入っているとのこと。なるほど、お昼に永安さんがなかなか戻ってこなかったのはこれだったのね?と妙に納得。っちゅうか、そんなこともあるのか!と(苦笑)。いやいや、後から聞いたら笑い話だけど、関係各位の皆様は大変だったことでしょう。ホント、どうもありがとうございました。


グラナダへ

旅のお供のバス(笑) そして、バスはコルドバからグラナダへと向かう。約3時間かかるという。そのまま休みなしで行くと労働基準法違反だという運転手さんの主張により、1時間後くらいに途中の休憩所みたいなところで休憩をとった。後ろにはずっと続くオリーブ畑。お店にはオリーブやオリーブオイルがおいてあって産地直売って感じ。オリーブオイルは250mlで2ユーロ。こんな安いのは他で無い!との永安さんの太鼓判が効いたのか、おじさんの「(日本語で)5個かったら1個おまけ」というセリフが効いたのか。うちらのバスのメンバーでオリーブオイルは完売となった(笑)。永安さん曰く、ここは5年ぶりだけど、前はこんなんじゃなかった!とのこと。おじさんは日本語もうまくなって、よっぽど日本人観光客が来るらしい。

夜はグラナダのホテルでビュッフェだった。10人席の丸テーブルで永安さんも同じテーブルだったし、みんなともお話ができてとても嬉しかった。私はどちらかというと仲間意識が強いほうなので、同じツアーの人とはもっとお話したいと思っていた。
食事の後は少し時間があって、アンダルシアは治安がいいこともあり、フリータイム。外出してもよいとのことだった。永安さんがホテルでMAPをもらって何やらポイントを説明してくれた。いくつかの説明があったのだけどアルハンブラの夜景が見えるサン・ニコラス広場が気になった。行くならそれかな?と思ってたけど、元々体調が悪かったせいもあってこの日はあまり気分がよくなかった。昨日、一昨日と遅かったせいもあって早く寝たい気もしたが、これを逃したら後悔するかなぁ…なんて考えていたところで、Yちゃんに気分が悪いなら他の人を誘うから休んでいいよと言われた。確かに気分が悪かった。そのせいだと思うけど、必要以上にカチンときた。その一言に。そして、絶対行こうと決めた(爆)←あまのじゃく(苦笑)。もちろん、Yちゃんが親切でそう言ってくれたことはよくわかっているので念のため。
部屋に戻って、もっていた「ワールドガイド スペイン」という本にサン・ニコラス広場のことが載っていたので、「ここまで行くんだよね?」とYちゃんに確認した。Yちゃんは頷いていた。
外に出ると同じテーブルに座っていた二人が永安さんの説明を全然聞いていなかったのでわからないと言って戻ってきた。ちょうど同じように夜景を見に行こうと思っていたので、一緒に行くことにした。少し歩いた大通りでタクシーを拾った。
「サンクロモンテ」
Yちゃんはタクシーの運転手さんにそう言った。サングロモント?なんて頭の中をなんかの飲料の名前が頭をうずまいた(爆)。
あれれ?サン・ニコラスじゃなかったっけ?他になんとかって展望台を意味するスペイン語も教えてくれたけど、私は忘れてしまった。サンクロモンテって?とちと疑問に思ったのだけど、Yちゃんは自信ありげだったので私のほうは自信がなくなった。黙って思い出してみた。ガイドブックの地図の端の方に「サンクロモンテの丘」という言葉があったような気がしたけど、ここでも夜景が見えるのか?と。タクシーで下ろされた場所は「サンクロモンテ(スペイン語)」の標識がある四つ角だった。標識がさす方へ歩いていこうと思ったら、人が落ちてきた。なんか壁によじのぼっていたらしい。もう一人男性がいて、二人ともいい具合に酔っ払っている。こちらは4人だったので、知らんぷりをして歩いていったが、二人は陽気に歌っていた。少し歩くとアルハンブラがよく見えるバルコニーっぽくなった場所に出た。他に見ている人はいない。なんかここは違うっぽいね?4人で少し歩いてから引き返した。サンクロモンテの丘というのは後から本を見たら洞窟住居の集落らしい。そのときは全然気づかなかったけど、多分そこまでは行っていないと思う。タクシーを降りた四つ角まで戻って地図を見ると、Yちゃんがもう少し上にエル・サルバドール教会があるという。じゃ、もうちょっと上まで行ってみようか。坂道をてくてくと歩いて登っていく。教会についたがここからは何かが見えるという感じではない。さらに行くとバス停があって確認すると、次の停留所がサン・ニコラス広場だった。
「永安さん、サン・ニコラス広場って言ってたよ」
とここまで来てから口にするところが卑怯くさいと自分でも思いながら(苦笑)。さらに歩くと、バス亭があり、また次の停留所がサン・ニコラス広場だったのだけど、上の方から観光客らしき賑わいが聞こえて来た。ちょっと元気になって階段を上ると、そこには人がたくさんいて展望台があった。
アルハンブラの夜景! グラナダの宝石箱! おお、ここやんか。ちょっとした達成感。
アルハンブラ宮殿の夜景はもちろん、ここならグラナダの夜景まで見える。まるで宝石箱のようだ。これが見られるなら、ちょっとくらい苦労したっていいんじゃない?って思えるくらいキレイだった。かえって感動が大きくなったくらい。来てよかった。
帰りはまたタクシーを拾おう。と自分たちがタクシーを降りた場所まで歩いていった。ちょうど降りたあたりでまたタクシーが拾えたのだけど、なぜかこのお兄さん、往路の道と違って私たちが今降りてきた道を登っていった。サン・ニコラス広場の横を通ってさらに細い道を軽快に飛ばしながら。あまりの激しさにみんなが不安そうにしたせいか「ノープロブレム」とか言ったりして。ホテルまでそれでも往路と同じ4ユーロ弱。あっという間に到着。往復ともにタクったのだけど、ちょっとした冒険って感じだった。
帰るとすぐ電話がなった。夕食時にYちゃんが質問していたからだけど、永安さんは隣りの部屋だったので帰ってきたのがすぐにわかったらしい(笑)。そんなにうるさかったか?(爆)