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10月14日(木)
【スケジュール】
1.麗しきガウディの世界
2.モンセラットの不思議な山々
3.バルセロナの建築はすごいっ!
4.ちょっと楽しいデパチカマーケット(笑)
麗しきガウディの世界
午前中のバルセロナ市内観光でツアーメンバーと一緒に観光するのは最後になる。現地ガイドは木村さん。まずはモンジュイックの丘へ。あのバルセロナオリンピックでメイン会場だったところだ。バルセロナの街が見渡せる。バスを降りてバルセロナのパノラマを見に行く。このとき珍しく永安さんがバスを降りなかったので、あら?と思ったのだけど。その後、スペイン広場に行ってバスが止まったとき、おもむろに永安さんが話し出した。
「添乗員の健康管理不足で申し訳ありませんが、昨夜から嘔吐と下痢を繰り返しておりまして。これ以上バスにいるとご迷惑をおかけしますので私はここでバスを降ります。」と。
あちゃ。昨日まではそんな感じじゃなかったのに、びっくり。大丈夫だろうか?
まあ、今日明日は同じホテル滞在だし、この日の午後と明日の午前は自由時間なのでタイミング的には一番よかったかもしれない。それにしても大変だ。そんなわけで、ここで一旦永安さん退場。ホテルに戻って休まれたのだろうか。
その後バルセロナの街を通ってグエル公園へ。途中、バスからカサ・ミラやカサ・バトリョを見て、普通に街の中にかの有名な建物が建っていることがなんだか不思議な感じがした。グエル公園もガウディの建築。これは元々60戸の住宅建設計画があったのだけど、結局1戸しか売れず。もう1戸造った家は自分で買い取ったとか。全体は今は公園になっているが、変わった造りだと思っていたけど、いろいろと意味があって成る程と思える逸品だった。ガウディとはすごい人だ。一番気に入ったのはみんなで話ができる波状のベンチ。これなら確かに向かい合う形になるので、友達同士みんなの顔を見ながら話せる。面白い発想だ。
ここで少しフリータイムがもらえた。写真を撮っていると黒猫を発見。黒猫写真を撮るために追いかけた(笑)。扉の中に入っていったので、のぞくと「にゃ〜」とこっちを向いて鳴いた。激写。これでスペインの猫、5匹目GET。今回は結構猫遭遇率が高い!(笑)
そして、次にかのガウディの傑作と言われるサグラダ・ファミリア(聖家族教会)へ。この教会は死ぬ前に一度は見ておきたかった建物の一つだけど、もうホントに感動的。ガウディの構想では「生誕の門」「受難の門」「栄光の門」という3つの正面を持ち、そこには聖書のシーンを描いた彫刻が施される。3つの門はそれぞれ4本の塔で構成され、それが12使徒を表している。その内部に4人の福音家(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ)を象徴する4本の塔、キリストと聖母マリアを象徴するそれぞれの塔の合計18本の塔が建てられることになっている。この教会自体が聖書そのものだとも言える素晴らしい建物だ。但し、まだ建築途中でガイドブックにはあと100年とか200年とか書いてあったけど、現地ガイドの木村さんからはどうもあと50〜60年くらいで完成するらしいとのこと。ま、どちらにしても、完成したものを実際に見ることはできないのだろうけど。工事中、工事中と聞いていて、映像では外見しか見たことがなかったのだけど、内部も公開されていて入ったらすっかり工事現場だった。これって本当に工事中なのね?といった感じ(苦笑)。それでも、今は「生誕の門」と「受難の門」、8本の塔が完成していた。
昼食はサルスエラ(スペイン風ブイヤベース)とスペイン・シャンパンのカバ。最初のサラダがボリュームたっぷりで次のサルスエラのお皿へ進めないんじゃないかと思ったほど。終わらないと配ってもらえなくて、まわりがどんどん次のお皿へと進んでいくので結構焦りながら食べていた(苦笑)。私はわりと食事は早いほうだと思っていたけど、この旅行では遅いほうだった(苦笑)。サルスエラは魚介類のブイヤベースなのだけど、これはなかなか美味しかった。
午後から明日のお昼までは完全フリータイムで夕食、昼食もついていない。そこで永安さんからオススメのお店を地図に付記してあるコピーを事前にもらっていた。後ろにはホテルの名前、住所、地図がコピーされていて、これがあれば英語のわからないタクシー運転手さんでもちゃんとホテルまで連れてきてもらえそう。ホントに至れり尽せりだ。
午前中言っていた通り、昼食のレストランには永安さんも現れて、午後のオプショナルツアーのお見送りまできちんとこなしていた。レストランで「先生、大丈夫っすか?」と声をかけたときは「大丈夫じゃないですぅ」と返ってきたけど。添乗員というのは、添乗中は調子が悪くても抜けられなくて本当に大変だと。私みたいに精神状態に体調が左右される人間にはちょいと無理だなと思った。
モンセラットの不思議な山々
さてさて。午後はモンセラ半日観光というオプショナルツアーを申し込んだ。出発前までに資料ノーチェックの私はモンセラ観光があることに気づいていなかったのだけど、モンセラの修道院にある黒いマリア様はカタルーニャ地方に行ったら是非見て来いと母から言われていたもの。合唱で母が歌ったミサ曲の中でこのモンセラのマリア様を歌ったものがあったのだけど、そのためにここらへんの調査をしていたのでなんだか身近な話になっていた。黒いマリア様は日本には東北の教会に一体だけあるのだけど、そこにも見学に行っていた。話を聞いていたので、私も興味を持っていて、このめぐり合わせに喜んだ。Yちゃんは私が興味ないものと思っていたようだけど…てか、なんでツアーがあることを知らないの?って感じだったと思う(苦笑)。申し込み時に突然行きたいとお願いした。追加料金は54ユーロ。
モンセラ観光の担当のガイドさんはフランシスコ・ザビエルさん。スペイン人の名前はちっとも覚えていないのだけど、彼だけは聞いたような名前なので記憶に残っていた。日本に最初に来た宣教師の名前だし(笑)。やはり彼もキリスト教徒らしい。
さてバスでモンセラットまで行くのだけど、バルセロナを出るとやはりのどかな平原が続く。モンセラットは山なのでどんどん上へと上っていく。ケーブルカーが通ってるみたいで途中駅みたいなものがあった。切り立った山の中にひっそり修道院などが建っている姿はなんだか不思議なものを感じる。
上にのぼってみるとそうひっそりでもなかったけど(笑)、山の上の修道院にしては意外と立派なかつ厳かな一見の価値ありと感じる修道院だった。一番の見所はやはり黒いマリア様なのだけど、その雰囲気は本当に厳格な背筋を思わず伸ばしてしまいそうなそんな感じ。像に触れたとき、なんだかドキドキした。小さな礼拝堂なども素敵で、オプションながらここも来てよかったと思った。
修道院を出ると、山のところに登山鉄道があって、かなりの急勾配で上っていた。実際、行ったらどんな感じなんだろう。そこから見ると直角に上っているように見える(苦笑)。これに乗っていけば、どうもモンセラットの山頂近くから奇岩と修道院を見下ろせるらしい。ツアーなので、これに乗ることはできなかった。
修道院観光が終わると、あとはバスでモンセラットを上の方までまわってくれた。合唱団と呼ばれる奇岩などここらへんの山並みはとても壮大な眺めだった。そのままバスはまたバルセロナへと向かう。
このバスツアーは3時間程度のものだったので、18時30分くらいにはカタルーニャ広場で解散となった。
バルセロナの建築はすごいっ!
スペインは結構日が長い。まだ18時30分だったのでカサ・ミラへ行くことにした。カタルーニャ広場からはまっすぐ歩けばいいはずだったので、歩いていくことにした。同じツアーで名古屋出身の二人がちょうど広場にいてカサ・ミラに行くと言っていた。地下鉄で行くらしい。絶対勝つぞー、おー(無理、無理(笑))。
10分くらい歩いたところで屋根の上にケーキのような装飾のある家を見つけた。これは午前中にバスの中から写真を撮ったところでカサ・バトリョの近く。確かガウディと同時代の有名な建築家が作った家だと言っていたのを思い出した。カタルーニャ音楽堂をの造ったリュイス・ドメネク・イ・モンタネールの作品でカサ・リェオ・モレラ。後でガイドブックを調べたら載っていた。1階にはロエベのブティックが入っている。もう少し歩いたところにカサ・バトリョがあった。どうせここも見学する予定だったので、とりあえず時間ももったいないし、今日はこちらへ行くことにした。ガイドブックなどでは残念ながら内部は公開されていないと書かれていたけど、実はガウディの生誕150周年を記念して昨年から一般公開中である。料金はノブレの階、屋根裏部屋と暖炉の部屋(含屋上)と両方行きたい場合は16ユーロ。オーディオガイド付き。但し、日本語は無い。パンフレットは日本語あり。
ここは実に不思議な空間だった。外から見てもかなり普通じゃない雰囲気が漂っているのだけど、中に入るとあらまあびっくり。あんまりまっすぐの壁がないのだ。どこもかしこもうねっている印象。これはちょっと大袈裟かもしれないけど、帰ってきた今から思い出そうとするとそうとしか思えない。実に不思議な空間。これ、是非中を見てくださいとオススメしたい。中に入らないとこの壁や階段のうねりや光の当たり具合、いろんなことに気を遣って作られているそんなところを見ることができないから。とても優しいものを感じることができる。なかなか素敵な建物だった。屋上の装飾はあれはなんだろうね?おとぎの世界に入り込んでしまったような。あそこに普通に人が住んでいたのかと思うと、それはそれでまた不思議(笑)。
このカサ・バトリョがあるグラシア通りに面した区画は有名な建築家たちの個性的な作品が集まっているため、不協和音のマンサーナ(区画)と言われるらしいが、その中でもこの家は別格に思える。
あとでガイドブックを読んでいたら、このカサ・バトリョの隣りの家もカサ・アマトリェーという有名建築家の建築らしい。ジョゼップ・プッチ・イ・カダファルク作らしいが、完全にノーチェック。後で写真を確認したら、非常に細かい装飾のキレイな家が確かに写っていた(苦笑)。
ちょっと楽しいデパチカマーケット(笑)
この後、Yちゃんがワインを買いたいということでカタルーニャ広場の近くにあったエル・コルテ・イングレスというデパートへ行った。ここは事前にチェックしていて地下にあるスーパーマーケットにワインもあるということだ。スーパー好きとしては行かずにはいられない(笑)というわけでもちろんついていった。スーパーって見ていて実に楽しいが、ここのスーパーもウィーンのスーパーと同じで入り口が一方通行。買わずに出るときはどうしたらいいの?というつくりだった。これがヨーロッパ標準なのだろうか?ワインは実に豊富。永安さん曰くリオハを買っておけば間違いないということだったのでリオハを探していたけど、わりと安価なものから揃っていた。私もみんなのお土産をここで調達しようと、過去の経験を活かしてまずはクレジットカードが使用可能かを見に行った。ここでは使用可能のようだ。お土産で見るのはだいたい決まっていた。それはインスタントスープ。地域性豊かな内容のものがあればベストだけど、そうでなくても利用方法がスペイン語だったりと結構面白いからだ。もらった相手が作れるかどうかは…さあ、どうでしょう(爆)。そんなこんなで友達用のスープと自分用のスープを確保してから缶詰のあたりでオリーブを見つけた。缶には「De Anchoa」と書いてある。確か永安さんはオリーブはアンチョビ漬けが多少高いけど一番美味しいからオススメと言っていた。小さい缶3つで1.49ユーロ。ちっとも高くないけどこれでいいのか?なんて思いつつ。3つ買ってみた。そういや、オリーブオイルを買った友達が好きだったなということを思い出し、もう3つ籠に入れた。ちなみに私はオリーブが好きではないし、アンチョビもあんまり(苦笑)。味見は絶対しない(爆)。
ばら撒きお土産は全部これでOK。あとは最後の夜だし、ジュースを買っていこうと1リットルの桃とぶどうのジュースを買った。甘そうだとかカロリー高そうだとか一応考えたけど(笑)。
そして精算である。カードを渡すとパスポートを見せろと言われた。ま、これは当たり前といえば当たり前なのだけど、パスポートのコピーを忘れたのでちょいとドキっとした。もちろん、持ってはいたのだけど。パスポートを出して購入、サイン、品物を袋に詰めて列を離れる…という工程がスムーズにできない。袋に詰めるところというものが無いのだ。レジでスマートに買った商品を袋に詰めることができず、とりあえず籠にまた戻して隅で袋に詰め替えた(苦笑)。パスポートを出してちょい焦ってたってのもあったけど(苦笑)。日本のパスポートは高く売れるから気をつけて!とさんざん脅されていたので(苦笑)。
とりあえず、何事もなくお買い物終了。そこでYちゃんがデパートの上で衣類を見たいと申し出た。ご主人のお土産リクエストがナイキのポロシャツ(ゴルフ用)だというのだ。をいをい、そりゃ、スペインのお土産かい?(苦笑)などと思いながらも、衣類の階へ。ポロシャツってあんまりよさげのものが無かった。さらにここはデパートなので、案外高かった。結局、リクエストには応えられず。お土産はバルセロナTシャツにしたらしい。
後は夕食なのだけど、この時点で既に21時をまわっていた。これからお店に行って食べるのは疲れるよねーと話し合って買って帰ることにした。最初、永安さんオススメのピンチョス屋さん(つまようじで差してあるフィンガーフード)でお持ち帰りって手も考えたのだけど、結構疲れきっていてデパートの地下で何かを買おうということになった。再度デパ地下へ。しかし、周りにもあまりお持ち帰りのものはなく、結局スーパーでサンドウィッチにした。Yちゃんが缶チューハイみたいなものは無いのかな?というので、さっき似たような名前のものがあったよと探した。缶に「Chu-Fai」だったかな?ちょっと違ったかも。なんかチューハイっぽい表記になっていたのだけど、よくよく確認したら乳製品らしい(爆)。アルコールの缶が並んでいるほうに行ったけど、ほとんどビールだった。ビールはなーとYちゃんが言うので、ドイツのビールなら美味しいよと勧めておいた。Loewenbraeuもあったし、Gunessもあったし。とりあえずオススメのWeissen Bierを。小麦が原料のビールで飲みやすい。
サンドウィッチと飲み物を買って、タクシーを使ってホテルまで戻った。
ホテルの部屋で夕食。このサンドウィッチが口に合わなくて参った。まずい。ビールとジュースは美味しかったけど、ちょこっと失敗。スペイン最後の夕食、こんなもんにしちゃって申し訳ない。
Spain '04 -OVER THE MOON2-
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